太陽光発電は「メンテナンスフリーで長寿命」と思っていませんか?
確かにそう語られることも多いですが、実態はそれほど甘くありません。
実は、設備の種類によっては10年を過ぎる頃から故障・交換リスクが急増。
さらに、近年は集中豪雨や高温、盗難といった外的リスクも深刻化しており、知らずに放置すれば「ある日突然に」発電が止まるケースも珍しくありません。
この記事では、最新の太陽光発電設備の寿命と劣化要因、そして長持ちさせるための対策をわかりやすくご紹介します。
太陽光発電システムの「寿命」って何年?
法定耐用年数は“17年”、でもそれは税法上の話
太陽光発電の法定耐用年数は17年ですが、これはあくまで減価償却の基準。
実際の使用可能年数とは異なります。
実際の寿命は?
- パネル(モジュール):25~30年(定期点検・適切な清掃を行えば、30年超も現実的)
- パワーコンディショナー:10~15年
- 蓄電池:10~15年
- 売電メーター:10年ごとの交換が義務
特にパワコンや蓄電池は10年超での故障が急増しています。「20年使える」ではなく、「10年後には交換前提」・・・と認識すべきでしょう。
劣化や故障を早める“見えないリスク”とは
「見た目は大丈夫そう」と思っていても、以下のような“静かに進むリスク”が存在します。
1. 経年劣化(発電量が毎年0.5~1%低下)
高温・紫外線・風雨にさらされることで、目に見えない劣化が進行。
2.ホットスポット現象
落ち葉や汚れの一部が原因で局所的にパネルが高温になり、内部を損傷。
3.パワコン内部の劣化
電解コンデンサなどの部品が劣化し、変換効率が悪化。最悪の場合、突然停止。
4.落雷・積雪・台風・地震
自然災害による破損や出力ダウンが増加中。
5. 盗難・不正接続(特に野立て)
金属価格の高騰により、太陽光設備が狙われるケースも。被害発見が遅れると大損害に。
寿命を延ばすために、今すぐできること
太陽光発電を長持ちさせるには、定期的な点検と日頃の確認が欠かせません。
まず基本となるのは、年1回以上のメンテナンス。パネルの汚れや破損、配線の劣化、パワーコンディショナーの異音などを早期に見つけることで、大きなトラブルを防げます。発電所周辺の草や落ち葉の放置も、出力低下やパネルの劣化につながるため注意が必要です。
また、パワコンの設置環境も寿命に影響します。通気が悪い、高温多湿の場所では劣化が早まるため、風通しの良い場所での運用が理想です。
さらに、月ごとの発電量をチェックする習慣も大切です。前年同月と比べて出力が大きく落ちていないかを見ることで、異常を早期に察知できます。
盗難やいたずらが心配な場合は、防犯カメラや柵の設置、保険の見直しも検討しましょう。こうした備えが、長く安心して使い続けることにつながります。
【まとめ】「安心」は“知ってる人”にしか訪れない
太陽光発電は「設置すれば安心」ではなく、機器ごとの寿命や劣化リスクを把握し、備えておくことが長持ちのカギです。
パネルは30年近く使えることもありますが、パワコンや蓄電池は10~15年で交換が必要。知らずに放置していると、ある日突然、発電が止まるリスクもあります。
一方で、定期点検や発電量のチェック、設置環境の見直しをしておけば、トラブルは予防可能です。
知らなかったでは済まされない損失を防ぐためにも、「今できること」を一つずつ実践していきましょう。
LC-JAPANでは、太陽光発電のメンテナンスを承ります。駆付け無制限のお得な月額プランもございますのでお気軽にご相談くださいませ。