火災・盗難は保険の加入でリスクを減らす!太陽光発電所タイプ別の選び方

太陽光は保険の加入でリスク減 お役立ち記事

自然災害や盗難など、太陽光発電の運用には多少のリスクが伴います。しかし、適切な保険を選ぶことで万が一に備えることができます。

今回は太陽光発電の保険について、補償内容や選び方を詳しく解説します。

太陽光発電には「保険加入の努力義務」がある

資源エネルギー庁の事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)には、「火災保険や地震保険、第三者賠償保険等」の加入努力が義務化されています。
また、2024年4月より「賠償責任保険」も加入努力義務化の対象に追加されました。

実際に太陽光発電にはさまざまなリスクがあるため、保険へ入ることをオススメします。

  • 自然災害(台風、落雷、雪災、風災、水災、地震など)
  • 盗難や破損(ケーブル盗難、飛来物による損傷など)
  • 設備の電気的・機械的事故火災
  • 近隣への損害賠償(パネルが落下し他人の家を破損した場合など)

ただし、自宅の屋根に設置する住宅用の太陽光発電と、事業用として運営する産業用発電所ではリスクの種類が異なるため、それぞれに合った保険を選ぶ必要があります。

どんな保険を選べばいい?発電所のタイプ別に解説

太陽光発電の保険は、設置場所や規模によって異なります。主に以下の2タイプに分けられます。

1,住宅用太陽光発電(家庭向け)

一般的な住宅用太陽光パネルは、火災保険に追加オプションとして付帯できることが多いです。特に次の補償があるかを確認しましょう。

  • 火災・落雷(火災保険の基本補償に含まれる)
  • 風災・雪災・ひょう災(自然災害補償)
  • 破損・盗難(オプションで付帯できる場合がある)
  • 売電収入補償(発電が停止した際の補償)

2,産業用・野立て太陽光発電(事業用)

産業用の発電所は、規模が大きくリスクも高いため、専用の保険が必要です。

  • 動産総合保険(パネルの破損や盗難を補償)
  • 火災・自然災害保険(落雷や風災などを補償)
  • 売電収入補償保険(設備故障時の収入減少を補償)
  • 賠償責任保険(第三者への損害補償)

【地域による選び方の違い】

  • 雪が多い地域 → 「雪災補償」の有無を確認(パネル破損のリスク)
  • 台風が多い地域 → 「風災補償」の適用範囲を確認
  • 盗難が多い地域 → 「盗難補償」の有無をチェック

発電所を設置している地域の特性に合わせた保険選びが重要です。

保険料の目安と補償範囲の比較

太陽光発電の保険料は、設備の規模や補償内容によって異なります。

設備規模保険料の目安主な補償内容
住宅用(5kW未満)5,000~20,000円/年火災・風災・雪災・盗難
産業用(50kW未満)30,000~100,000円/年火災・落雷・風災・盗難・売電補償
大規模発電所(50kW以上)100,000円以上/年火災・風災・賠償責任・収入補償

保険料は設備の評価額や補償範囲によって変動するため、詳細は各保険会社の見積もりを確認しましょう。

ケーブル盗難は保険対象外!? 事業用発電所の注意点

近年、事業用太陽光発電所でケーブル盗難が多発しています。しかし、多くの保険では「ケーブルのみの盗難」は補償対象外となっていることがあります。

その場合は防犯カメラやフェンスを設置し、セキュリティを強化することで盗難リスクを減らすことが可能です。事業用の発電所を運営する場合、盗難対策も考慮した保険を選ぶことが重要です。

太陽光発電のメーカー保証との違い

太陽光発電には、保険とは別に「メーカー保証」が付帯されていることがあります。

項目保険メーカー保証
対象火災・自然災害・盗難・賠償責任製品の故障や性能保証
補償範囲設備全体・売電収入も含むパネルやパワコンの不具合
期間契約期間(1年更新など)10~25年(メーカーごとに異なる)

メーカー保証は、製造上の不具合をカバーするものであり、火災や盗難などのリスクには対応していません。したがって、メーカー保証だけでは不十分であり、別途保険に加入することが望ましいでしょう。

まとめ

太陽光発電には、火災・自然災害・盗難・売電収入補償などの保険が必要
住宅用は火災保険のオプション、産業用は専用の保険を選ぶ
地域によって適した補償内容が異なるため、選び方に注意
ケーブル盗難は補償対象外の場合があるため、対策を検討
メーカー保証と保険は別物なので、両方を活用するのがベスト

太陽光発電は長期間にわたり活用する設備だからこそ、適切な保険に加入し、万が一のリスクに備えましょう!


LC-JAPANは、保険代理店の株式会社コムキャットと提携しています。 コムキャットより保険に加入いただくことで、発電設備の事故トラブルがあった際に、保険から修繕対応までスムーズに行うことが可能です。

また、ケーブル盗難に備えるための防犯カメラやフェンスの取り扱いもございます。お気軽にご相談くださいませ。